今から六年前の今日は、蝉時雨の暑い夏でした。左草小の卒業生である、西和賀町政策推進室長の平藤節夫さんはキャラバン2002の計画があることを聞いて、小澤征爾さんに真情込めた手紙を書いたそうです。その内容とは「左草小学校が閉校になってしまい子供達の歓声が聞こえなくなってしまい残念です。校歌を演奏して地区を盛り上げて欲しい」というものだったそうです。その手紙が小澤征爾さんの目に留まり、世界的なチェロ奏者であるロストローポーヴィチさんをはじめ、約40名のキャラバン隊がこの左草小学校に訪れ、世界の名曲を演奏披露してくださいました。
聴衆対象者は左草と下前の学区民に限るというもので、この計画は極秘で進められ当日を迎えたそうです。一年前に閉校となった体育館にその素晴らしい音色が響き渡りました。テレビだけでしか拝見できない世界の小澤征爾さんが、この学校でタクトをとっていることが夢のようだったと思ったに違いありません。